異世界譚は、主に昨年の秋ごろに遭ったものを中心にまとめております。


 無力さと絶望の春。それは、最後の理解者であった祖父が急死したことだった。嘆きの春を迎えて、働いて、祖父母と両親の家族旅行のささやかな願いも叶えられなかった。写真では思い出せるが、もう、声は届かない。生きる意味を目的も失っていた二年前。だけど、ここで終わりたくはなかった。

そして、「やれるだけやり切ったと自分にしかわからない」のと「異端になることで、活路を見出すために、スピリチュアルに手を出す」これは、何度跳ね返されても立ち上がろうとする。泣き虫な男の不器用で、真っすぐな生きざまである。